おみくじで「凶」を引いたら怖い?正しい意味と前向きな受け止め方

著者:おみくじ神社ライター

おみくじで凶を引いてしまった時の意味や対処法を解説。凶は怖いものではなく、むしろ注意喚起のメッセージ。凶を引いた後の正しい心構えや、大凶との違い、結ぶべきか持ち帰るべきかまで詳しく説明します。

おみくじで凶を引いたとき、「不吉だ」「怖い」「悪いことが起こるのでは」と不安になる方は少なくありません。神社やお寺で初詣や参拝の際におみくじを引き、期待に胸を膨らませて開いた瞬間、「凶」の文字を見てショックを受ける——そんな経験はありませんか?

しかし、実は凶は決して恐れるべきものではありません。おみくじの凶は、単なる「悪い運勢」や「不幸の予言」ではなく、神様からの大切なメッセージなのです。むしろ凶を引いたことで、これから起こりうる問題を回避できたり、自分の行動を見直す良いきっかけになったりすることも多いのです。

この記事では、おみくじの凶の本当の意味、凶と大凶の違い、引いた時の正しい対処法、そして凶を前向きに受け止めて人生に活かすための心構えまで、初心者にもわかりやすく詳しく解説します。凶を引いて不安を感じている方、これから初めておみくじを引く方、ぜひ最後までお読みください。

おみくじの凶とは|意味・確率・他の吉凶との違い

おみくじの凶について正しく理解するために、まずは凶の位置づけ、確率、そして本当の意味を見ていきましょう。

おみくじの吉凶の順番と凶の位置

おみくじには吉凶の段階があり、一般的には以下のような順番で運勢が示されます:

  1. 大吉(だいきち)- 最も良い運勢
  2. 中吉(ちゅうきち)
  3. 小吉(しょうきち)
  4. (きち)
  5. 半吉(はんきち)・末吉(まっきち)
  6. (きょう)
  7. 大凶(だいきょう)- 最も注意が必要な運勢

ただし、神社やお寺によって吉凶の種類や順番は異なります。「末小吉」「平」「小凶」など、他の段階がある場合もあります。例えば、東京の浅草寺では「吉凶未分末大吉」という珍しい運勢もあり、全国には実に17段階もの吉凶を持つおみくじもあるそうです。

凶は、この吉凶の順番の中で下位に位置づけられますが、決して「最悪」ではないことに注目してください。大凶よりは良い運勢であり、また、凶の意味は「悪いことが起こる」ということではないのです。

おみくじで凶が出る確率

おみくじで凶が出る確率は、神社やお寺によって大きく異なります。一般的には10〜20%程度とされていますが、中には凶の割合が高いところもあります。

最も有名なのが東京の浅草寺で、ここでは**凶の確率が約30%**と、他の神社に比べてかなり高めに設定されています。これは浅草寺の開祖である慈覚大師円仁が定めた元三大師百籤という古来のおみくじを忠実に再現しているためで、「人生には良いことばかりではない。苦しい時こそ信仰を大切に」という教えが込められています。

反対に凶を入れていない神社もあります。これは「参拝者に不安を与えたくない」という配慮や、「神社は清浄な場所であり、吉のみを授ける」という考え方に基づいています。

つまり、凶を引くことは決して珍しいことではなく、多くの人が経験している通常の出来事なのです。凶を引いたからといって、特別に不幸な人だというわけではありません。

凶の本当の意味|予言ではなく注意喚起

ここが最も重要なポイントです。おみくじの凶は「悪いことが起こる」という予言ではありません。凶の本当の意味は、以下の3つです。

1. 神様からの注意喚起

凶は、「今は特に慎重に行動すべき時期ですよ」という神様からの優しい注意喚起です。例えば、大きな決断を控えている時、新しいことを始めようとしている時、人間関係で悩んでいる時など、「焦らず、落ち着いて、丁寧に物事を進めなさい」というメッセージなのです。

交通標識の「一時停止」や「注意」の標識と同じです。これらの標識は「事故が起こる」と言っているのではなく、「ここは危険だから気をつけて」と教えてくれているのです。凶も同じで、危険を事前に知らせてくれる、ありがたいメッセージと捉えることができます。

2. 運勢は自分の行動で変えられる

おみくじの凶は「確定した未来」ではありません。むしろ、凶を引いたことで気を引き締め、慎重に行動することで、悪い運勢を回避したり、改善したりすることができるのです。

例えば、凶を引いた人が「今は大きな買い物は控えよう」「この契約は慎重に検討しよう」と考えて行動した結果、後になって「あの時慎重になってよかった。もし勢いで決めていたら大変なことになっていた」という経験をすることは少なくありません。

つまり、凶を引いたことで悪い結果を避けられたのであれば、凶は幸運のきっかけだったとも言えるのです。

3. 自己成長のチャンス

凶は、自分自身を見つめ直し、改善すべき点を見つける良い機会でもあります。おみくじには吉凶だけでなく、具体的なアドバイスが書かれています。例えば、「焦りは禁物」「人の意見を聞きなさい」「今は辛抱の時」といった言葉は、今のあなたに必要な教えを示しています。

困難な時期や注意が必要な時期こそ、人は成長できるものです。順風満帆な時よりも、むしろ試練の時の方が、自分の弱点や改善点に気づき、人として成長できる貴重な機会となります。

凶と大凶の違い

「凶」と「大凶」は何が違うのでしょうか。

は「注意が必要な時期」を示し、慎重に行動すれば問題なく過ごせる運勢です。出る確率も比較的高く(10〜30%)、多くの人が経験します。「今は少し気をつけて行動しましょう」という、軽めの注意喚起と考えてよいでしょう。

一方、大凶は「最も注意が必要な時期」を示し、より一層慎重な行動が求められます。出る確率は低く(数%程度)、比較的珍しい結果です。「今は特に慎重に、無理をせず、焦らず、丁寧に過ごしましょう」という、より強い注意喚起です。

ただし、大凶であっても「悪いことが起こる」という意味ではなく、より一層慎重に、丁寧に過ごすべきというメッセージです。実際、大凶を引いた人の中には、「大凶を引いたおかげで慎重になり、かえって良い結果になった」という体験談も多くあります。

また、古来の言い伝えでは、「大凶は底を意味するため、これ以上下がることはなく、あとは上がるだけ」という前向きな解釈もあります。

凶を引いた時の具体的な対処法|やるべきこと・心構え

おみくじで凶を引いた時、具体的にどのように対処すれば良いのでしょうか。慌てる必要はありません。以下のステップを踏んで、凶を前向きに活かしましょう。

ステップ1:まず落ち着いて、深呼吸

凶を引いた瞬間は誰でも驚いたり、不安になったりするものです。しかし、まずは落ち着くことが大切です。深呼吸をして、「凶は悪い予言ではなく、神様からのアドバイスだ」と自分に言い聞かせましょう。

感情的になって、すぐに別のおみくじを引き直したり、凶のことばかり考えて落ち込んだりする必要はありません。冷静になることが、凶を正しく受け止める第一歩です。

ステップ2:書かれている内容をすべてしっかり読む

凶の結果だけに注目するのは大きな間違いです。おみくじの本質は、吉凶の文字ではなく、書かれている内容にあります

おみくじには、運勢の総評に加えて、以下のような具体的な項目が書かれています:

  • 願望・願い事:今の願い事がどうなるか、どんな心構えで臨むべきか
  • 待人・待ち人:待っている人や物事、チャンスがいつ訪れるか
  • 恋愛・縁談:恋愛運、出会い、結婚についてのアドバイス
  • 失物・失せ物:なくしたものが見つかるかどうか
  • 旅行・旅立:旅行の吉凶、遠出のタイミング
  • 学問・学業:勉強や試験についての運勢
  • 仕事・商売:仕事運、ビジネスの成否
  • 健康・病気:体調管理、病気の治癒
  • 相場:金銭的な取引、投資の運勢

これらの項目をすべて読むことで、「凶」という漠然とした不安ではなく、「恋愛では焦らない方がいい」「仕事では慎重に判断する」など、具体的にどう行動すべきかが見えてきます

例えば、凶のおみくじに「願い事:時を待て。今は準備の時」と書かれていたら、それは「今すぐ結果を求めず、じっくり準備を整えることが大切」というメッセージです。これは非常に実用的なアドバイスであり、人生の指針になります。

ステップ3:結ぶか持ち帰るか|どちらが正解?

おみくじを引いた後、「結ぶべきか、持ち帰るべきか」は多くの人が悩むポイントです。特に凶を引いた場合、どうすれば良いのでしょうか。

結ぶ場合のメリットと方法:

伝統的には、凶のおみくじは境内に結ぶことで、悪い運勢を神社・お寺に留めてもらい、浄化してもらうという考え方があります。結ぶことで「凶を乗り越える」「運勢を好転させる」という願いを込めるのです。

結ぶ際の注意点:

  • 境内に設置されている「みくじ掛け」や「みくじ結び所」に結ぶ
  • 木の枝に直接結ぶのは木を傷める可能性があるため、避けるのがマナー
  • 丁寧に結び、感謝の気持ちを持つ

持ち帰る場合のメリットと方法:

一方で、凶でも持ち帰って、書かれている内容を日々の指針として読み返すという考え方もあります。現代では、むしろこちらを推奨する神社も増えています。

持ち帰る際の保管方法:

  • 財布やバッグに入れて持ち歩く
  • 自宅の清潔な場所(引き出し、本棚など)に保管する
  • 神棚があれば神棚に置く
  • 折りたたんで丁寧に扱う

おみくじの内容を時々読み返すことで、「今日は焦らず慎重に」「人の意見を聞こう」など、日常の判断に活かすことができます。

どちらが正しいということはありません。結ぶことで気持ちを切り替えたいなら結び、内容を読み返して活かしたいなら持ち帰る。自分が納得できる方を選びましょう

ちなみに、浅草寺など一部の有名な神社では、おみくじを郵送で返納できるサービスもあります。一定期間持っていた後で返納したい場合は、そのような方法も活用できます。

ステップ4:凶を引いた後の日々の過ごし方

凶を引いた後、日常生活でどのように過ごせば良いのでしょうか。以下のポイントを意識して、慎重かつ前向きに過ごしましょう。

1. 大きな決断は慎重に

凶を引いた時期は、人生を左右するような大きな決断(転職、結婚、引越し、大きな買い物など)は、できるだけ慎重に検討しましょう。焦って決めるのではなく、十分に情報を集め、信頼できる人に相談し、時間をかけて判断することが大切です。

ただし、「凶だから何もしない」というのは間違いです。日常の仕事や勉強、人間関係は通常通り進めて問題ありません。ただ、いつもより少し慎重に、丁寧に、ということです。

2. 健康管理に気を配る

凶の時期は、体調を崩しやすいとも言われます。無理をせず、十分な睡眠を取り、バランスの良い食事を心がけ、疲れたら休む。当たり前のことですが、これらを意識して実践することが大切です。

また、病気やケガの予防も意識しましょう。交通事故に気をつける、階段を降りる時は慎重に、など、普段は気にしないような小さなことにも注意を払うことで、トラブルを未然に防げます。

3. 人間関係では特に丁寧に

凶の時期は、人間関係でのトラブルも起こりやすいとされます。普段以上に、言葉遣いに気をつけ、相手の気持ちを考え、感謝の気持ちを忘れずに接しましょう。

また、誤解を招きそうな言動は避け、大切なことはしっかりと言葉で伝える、約束は守る、といった基本的なマナーを徹底することが大切です。

4. 前向きな気持ちを保つ

最も大切なのは、前向きな気持ちを保つことです。凶を引いたからといって、落ち込んだり、諦めたり、何もかもうまくいかないと考えたりする必要はありません。

「今は慎重に行動する時期だ」「この時期を乗り越えれば成長できる」「神様が見守ってくれている」と前向きに捉え、日々を丁寧に過ごすことで、自然と運勢も好転していきます。

5. 感謝の気持ちを持つ

凶を引いたことに感謝するというのは難しいかもしれませんが、「注意するきっかけをもらった」「自分を見つめ直す機会をもらった」と考えれば、感謝の気持ちも湧いてくるはずです。

神社やお寺に参拝したこと、おみくじを引けたこと、そして神様からメッセージをいただけたことに感謝し、日々を大切に過ごしましょう。

ステップ5:引き直しはOK?別の神社で引くのは?

「凶を引いたから、すぐに別のおみくじを引き直したい」と思う方もいるでしょう。しかし、同じ日に同じ神社で何度もおみくじを引くのは、あまり推奨されていません

おみくじは神様からの大切なメッセージです。気に入らない結果が出たからといって、何度も引き直すのは、神様のメッセージを軽視していることになります。一度引いたおみくじは、素直に受け止めるのが基本です。

ただし、一定期間(数ヶ月〜半年)経ってから引き直すのは問題ありません。状況が変われば運勢も変わるので、季節が変わった時、新年になった時、人生の節目などに改めておみくじを引くのは良いでしょう。

また、別の神社やお寺で引くのも基本的には問題ありません。ただし、これも「凶が嫌だから」という理由で次々と引くのではなく、それぞれの神社・お寺への参拝の気持ちを大切にしましょう。

凶を引いても怖くない理由|おみくじの本質と前向きな捉え方

ここまで読んで、凶に対する不安は少し和らいだでしょうか。最後に、凶を引いても全く怖くない理由を、おみくじの本質と共に深く掘り下げて解説します。

おみくじは占いではなく神様との対話

多くの人が誤解していますが、おみくじは占いではありません。占いは「未来を予測する」ものですが、おみくじは「神様からのメッセージを受け取る」ものです。この違いは非常に重要です。

おみくじの起源は、古代日本において国の重要な政治的決定をする際に、神様の意志を伺うために行われた「神籤(くじ)」にあります。これは占いではなく、神様との対話、神様の導きを求める神聖な行為でした。

現代のおみくじも同じです。凶を引いたということは、「今のあなたには、慎重さや丁寧さが必要です」という神様からのアドバイスをいただいたということ。これは予言ではなく、愛のある導きなのです。

凶は期間限定|運勢は必ず変わる

最後に、最も重要なことをお伝えします。おみくじが示すのは、今の時期の運勢であり、永遠に続くものではありません

運勢は、季節のように巡ります。冬が永遠に続かないのと同じように、凶の時期も必ず過ぎ去り、やがて春(吉)が訪れます。

実際、多くの神社では、おみくじの有効期限は「次のおみくじを引くまで」または「1年間」とされています。つまり、凶を引いても、それは一時的なものであり、時間が経てば必ず運勢は変わるのです。

むしろ、凶の時期を丁寧に過ごすことで、次の吉の時期により大きな幸運を引き寄せることができます。冬に土を耕し、種をまく準備をするからこそ、春に美しい花が咲くのです。

まとめ:凶は神様からの優しい導き

おみくじで凶を引いても、決して怖がる必要はありません。凶は「悪いことが起こる」という予言ではなく、「今は慎重に、丁寧に過ごしましょう」という神様からの優しい導きです。

この記事のポイント:

  • 凶の本当の意味:注意喚起であり、運勢は自分の行動で変えられる
  • 凶の確率:10〜30%程度で、決して珍しくない
  • 対処法:内容をしっかり読み、結ぶか持ち帰るかを選び、日々を慎重かつ前向きに過ごす
  • 怖くない理由:おみくじは占いではなく神様との対話であり、多くの人が凶を乗り越えている
  • 期間限定:運勢は必ず変わるため、凶は一時的なもの

凶を引いたことで気を引き締め、自分を見つめ直し、丁寧に日々を過ごすことができれば、それは人生にとって大きな財産となります。凶は不幸の始まりではなく、成長と幸運への第一歩なのです。

どうか、凶を恐れず、神様からのメッセージとして素直に受け止め、今日という日を大切に過ごしてください。あなたの前向きな気持ちと行動が、必ず良い未来を引き寄せます。

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吉でも凶でも、それはあなたへのメッセージ。おみくじを引いて、今のあなたに必要なアドバイスを受け取りましょう。凶を引いたとしても、この記事で学んだように、それは決して怖いことではありません。むしろ、恋愛において注意すべきことや、大切にすべきことを教えてくれる貴重な機会です。

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